• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
連休もあり秋祭りが
各地で行われて少しづつですが
季節が進んでいるはずですが
まだちょっと暑いですね。
今回は墓誌の磨き下ろしとなります。

来月の納骨に当たって
戒名の格上げになったので
連れ合いの方の戒名も同じ位にするため
彫ってあるものを変更しなければなりません。
その為には一度全て削り落とし
再研磨して再字彫りを行うことになります。

と言うことで墓誌を外し、作業場へ持ち込みます。
まぁこの作業も昔と違って
自社で行う石材店は今は少ないんでしょうね。
まぁ機械があってもそんな簡単には磨けないですし
悲しいことに研磨の仕方も知らない石屋さん多いんですよ。

さて事前に石刷りを取っておきます。
研磨機の台に乗せ水平を見ます。


今回の墓誌は宮城県産の粘板岩で
記念碑などによく使われた仙台石と呼ばれる石です。
今は「稲井石」と呼ばれるのかな?
この石は縦方向に対しては非常に強い石目を持ち
ノミを入れると耳に響くような金属音がします。
以前、娘が幼稚園の頃にこの石で
木琴ならぬ石琴を作った事があります。
音階を合わせるのが大変で
Bbの音が最後まで合わなくて
ピアノを習っていた娘に
「音がズレてる・・」と言われ
凹んだのを思い出します。

とりあえずは彫られている文字を磨き落とします。
#80の研磨板で磨き下ろしていきます。
文字は浅いのですぐ消えましたが
まだ、天額の部分が残っていますね。

天額が消えるまで磨き下ろしていきます。
そして綺麗に既存の文字が消えましたので
ここから再研磨に入ります。
#200〜順々に表面の状態を見ながら
研磨版の番手を上げていきます。

綺麗になりました。
これでうちへ持ち帰って
字彫りを行います。