• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
真夏の様な日差しの一日でしたね。
納骨と戒名の追加彫りのご依頼を受けたので
下見と石刷りを取りに行ってきました。
場所は都営小平霊園です。
区画番号を頼りに場所を探してみます。
無事に見つかり、石刷りを取ります。

さて久々に小平霊園まで来ましたので
恒例(?)となっている有名人のお墓を見に行って見る事にしました。

まずは都営小平霊園の概要からご説明しましょう。
先日、行きました多磨霊園は大正12年の開園でしたが
この小平霊園は松戸にある八柱霊園の後の昭和19年に開園しています。
青山、谷中、染井、雑司ヶ谷、多磨、八柱についで7番目の都営霊園となります。
最後は八王子となっています。

ということで比較的に新しい部類に入る為か著名人といっても
正直言って知っている人があまりいませんでした。
僕が知らないだけでその道では有名な方がいるとは思うのですが・・・

まずは野口雨情です。

正直言って名前だけでは恥ずかしながら知らなかったのですが
調べてみたら北原白秋、西條八十と共に童謡界の三大詩人と謳われた人でした。

有名な所では「シャボン玉」「七つの子」「赤い靴」などがあるようです。
おおっ〜知ってる!知ってる!
本名は野口英吉というそうで野口雨情はペンネームらしいですね。

本体は茨城県産の真壁石の洋型というんでしょうか?
非常にシンプルなお墓でした。
周囲の外柵は稲田石の小叩き仕上げのようです。
墓所内には灯籠もありました。

 

次は角川書店の創業者である
角川源義のお墓です。

2区画を使っているようです。
周囲の外柵は茨城県産稲田石でむしり仕上げかな?
腰石、ならし、小柱で羽目を繋ぐような型です。
入ってすぐの所に根府川石で作られた
歌碑のような物がありました。

そしてお墓本体です。

神奈川県真鶴町産の本小松石でした。
額縁取りの加工が施されているものでした。

墓誌は同じく神奈川県産の根府川石でした。

落ち着きのある趣のあるお墓でした。

この角川さんのお墓と対照的だったのが
こちらになります。

こちらはフジサンケイグループの創業者である
鹿内信隆さんのお墓です。

周囲は岡山県産の万成石で内部も石張り仕様になっていました。

本体は石種特定出来ませんでしたが黒の独特の型でした。

非常に見づらいですが中央に家紋なのでしょうか
九曜星が彫ってあります。

また物置台というかベンチなのか
インド赤の大きな物がありました。

入口左側にはオブジェがあります。
何を意味するのかは感性が足りないのか自分には解りませんが・・・

ただ昔行った事のある箱根芸術の森美術館って
確かフジサンケイグループだったような・・・
そう考えると、この鹿内さんのお墓って
これ全体で「アート」になっているのか?って気になりましたけど。

どちらにせよ先程の角川さんのお墓を「和」とすれば
このお墓は「洋」なのかな?と感じました。

う〜ん ざっくり(笑)

この所、都営霊園に縁があるのかこのように
著名人のお墓を見る機会が続いてますが
このように著名人のお墓には
ホントそれぞれの方のイメージを思わせる物が多く
「ほほぉ〜」と思わせる物が多く
石屋としてなかなか感慨深い物がありました。