珍しく平日の納骨式のお手伝いでした。
ただ、普通とは違う納骨方法なので早めに現場に行きました。
こちらのお寺は市内でも比較的新しい部類に入るのですが
お寺を開かれる時に先代が永平寺に通われてた事もあり
初期の区画が北陸に多い形になっています。
間知石で約1.2尺ほど組み上げられた所に、石塔を建てるという形なのですが
この作りは北陸方面で多い骨瓶から出して、納骨堂内に納骨袋などに入れて
納める形式です。
ただこの場合は、都内などに多い水鉢部分(花立てが付いている部材)が
中台(上から3番目の部材)に組み込まれている「パッカー型」という形が主流になるのですが
この区画は東京寸法の石塔がそのまま載っていますので納骨口がありません。
まして関東ではあまり瓶からあけて納骨するという慣習はありません。
では、どうするかというと下の写真のように芝台と言われる
四つ組みになっている最下段の前石を外すという納骨方法をとります。
まず、初めて来た石材店では納骨できないと思われます。
実は、数年前に都内の飛鳥山のお寺で
これと同じ構造のお墓に出会ったことがあります。
出入りの石材店はいわゆる営業系の方だったので
納骨方法が解らなかったようで断られて
知り合いだった関係からご依頼頂きました。
当然、納骨堂は瓶から出して散骨することを
想定して作られていますからこのような感じになります。
骨瓶は縦に重ねて4つが限界です。
(3寸瓶ならプラス2つは可能ですが・・)
ここの並びの区劃で、お骨が入らなくなり
石塔を一度全部解体して、内部を拡張する工事をしたことがありますが
それでも、いわゆる長屋造りと言われる隣墓所と兼用になってますので
限界があります。
間知石ですからしっぽ部分をギリギリで切断して改造しましたが
それでも平面に4つ×2段の8つが限界です。
珍しい納骨のお話しでした。