こんにちは。
木村石材の木村 希です。
秋のお彼岸も終わりやっと
夏が終わったかな?という感じになってきました。
そんな中、以前お墓を作ったお客様から
こんなご連絡をいただきました。
お彼岸の明けの前日の夕方だったでしょうか?
お客様
「お墓参りに行ったら文字の中がおかしくなっていて
穴が開いている!」
自分
「ん?? どういう事でしょうか?」
お客様
「暑さで文字が欠けたのかな?その部分に穴があるんだよね。」
基本的にいくら暑いと言っても急激に冷却したりとかしない限りは
石が暑さだけで欠けるということは・・・??
自分
「何かお掃除の時に雑巾か何か引っ掛けたりしましたか?」
お客様
「いや!何もしてないんだけど・・」
自分
「分かりました。もう暗くなってしまっているので
明日一番で確認してきます」
非常に不可解でした。
文字が欠けたのか?ただ・・穴が開いているって??
イタズラでもされたかな? 色々と可能性を考えましたが・・・。
翌朝、一番でお墓に行ってみました。
今から3年前に工事させて頂いたお墓で
石塔はインド産M!-Hという緑色の綺麗な石です。
現状はこちらです。
墓という文字の草かんむりの下の
「日」の左側の部分です。
アップがこちら!
さぁ解るでしょうか?
確かに穴が開いています。
自分は見た瞬間に解りましたが・・・・
この正体は・・・
通称「地蜂」と言っていますが蜂の仕業です。
正式名称は「トックリ蜂」と言われる蜂の巣です。
黒っぽい体で胴体の繋ぎ目が非常に細くトックリのような
くびれがあり、尻尾側に黄色い線が入っています。
自分の経験ではアシナガバチやスズメバチほど
攻撃性は強くないと思います。(あくまでも個人的見解)
ただ、彼ら(?)も生きているわけですから
状況によっては攻撃してくる可能性は
ないとは言えないと思います。
この蜂は土や砂などを口から出す液で
固めて巣を作りその中に卵を生みます
そして育った幼虫が穴を開けて巣から出ていきます。
実際にうちの作業場にも多く
簡易作業台のちょっとした穴の中に巣を作っていました。
他の蜂の巣と違って巣の中には一匹のみのようです。
ただ、人間の作ったパイプなど
人工物の中に巣を作るという点では
外敵からの防御という点では
かなり理にかなっている賢い蜂なのかもしれませんね。
ということで除去していきます。
カッターナイフでカリカリと巣を
取っていきます。
幸いにも幼虫はいなくて
もぬけの殻でした。
このようにサナギになった時の
繭でしょうか?白い物がありますね。
続けてカリカリと剥がしていきます。
一応、これで巣の除去は完了しました。
この後、水をかけて文字内部を清掃しました。
お墓というものは屋外にありますので
このようなケースは結構あるものです。
中には納骨堂の中に蜂の巣が出来たなんてことも
ザラにあります。
お墓参りに行った時には気をつけて見てください。
不安な時はご相談ください。