• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
昨日の事ですが、納骨と戒名の追加彫りのご依頼が
立て続けに3件ご連絡いただきました。
そんな中で最近よく聞かれる事があります。

お客様

「いつぐらいまでに確定して依頼すれば間に合いますか?」

非常に難しい質問です。
現場の状態(墓地の場所、彫る部分の状態 etc)にもよりますし
一番の問題は天気です。
現在はゴムシートを使い、
サンドブラストで彫る方法が主流ですので
まずはこのゴムシートを貼る石が濡れていると
かなりリスクが高くなります。
粘着力が弱いと高圧のコンプレッサーの圧に負けて
ゴムが剥がれてしまうと文字の形が変わってしまいますので
アウト❌になります。
前日に雨が降ったりや、冬場のように石が冷えている時も同様です。
リスクを回避するにはなるべく天気の続いた日に作業を行いたいワケです。
という事でお答えするときは
最低でも2週間はみてくださいとお答えします。
無論、どうしてもという場合は極力頑張りますが
天候等には流石に勝てない場合もありますので・・・

では追加彫りの流れをご紹介しましょう
※写真は同じ現場ではありません

まずは現在、戒名等が彫ってある場合は拓本を取ります。
これは文字の大きさや位置を合わせるためです。
昔は、半紙を使い墨で撮りましたが、
今は便利な感熱紙の拓本を取るものがあります。
これは石に貼って擦ると文字の部分が浮き出るものです。
マス目もあるので非常に便利です。

この石刷り(拓本)を元に原稿を作ります。
そして字彫りをする為のゴムシートの作成に移ります。

このように文字を彫る部分のゴムを抜き
保護シートを貼ります。

そして現場での作業となります。
字を彫る部分に墨出しを行い
ゴムシートを貼ります。

そして周囲を養生してサンドブラストにて
字彫りを行います。
白入れの場合は、マスキングをして
石材用スプレーにて白入れします。

最後に養生していたガムテープ、ゴムシートを剥がして
字彫り完了となります。

「字を彫るだけ」と言っても
現場にて石刷り取り(拓本)→ゴム切り
現場にて字彫りと日数もかかります。

ということで、いつまでにと決定しているのであれば
なるべく早目にご依頼いただきたいと思いますので
宜しくお願いします。