• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
今回は、既存外柵への追加工事です。

今回の案件は既存の外柵が
根石周り(1段)だけの上に
羽目(2段目)を追加する工事でした。

前の階段周りと塔婆立てだけが
山梨県産の塩山御影の水磨き仕上げで作られていて
その他の部分はコンクリートという構造です。
「水磨き仕上げ」とは光沢がでる所まで研磨せずに
うっすら光が出る#400程度で研磨を止める仕上げ方法です。
なぜこのように途中で止めるかということですが
この塩山御影は黒玉が比較的大きい場合が多いので
本磨き仕上げにしてしまうと
その欠点が目立ってしまうので
あえて途中で止めるというものです。
当然、加工賃も下がりますので
昭和の時代には多かった仕上げ方法の一つです。

今回は化粧砂利がこぼれてしまうというので
羽目を追加したいとのご要望でした。

ただ、この塩山御影は採石が終了してしまっているので
同じいしが使えませんので
今回は茨城県産の稲田石の国内加工を使用しました。

まずはコンクリートの上に施工となりますので
施工位置に墨出しをして
施工時のモルタルが食いつきが良くなるように
既存のコンクリート上部を「割り刃」という道具を使って
荒らしをかけます。

そして小柱用にピンの受け穴も加工します。

小柱の下にはステンレスピンを取り付けます。

順に羽目を施工していきます。
コンクリート製の香炉も
石塔と同じ福島県産の吹雪石の各香炉に交換します。

最後に化粧砂利が目減りしてましたので
追加をして施工完了となります。

このようにちょっとした追加で
かなりイメージが変わると思います。