• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
ちょっと前の作業になりますが
戒名の追加彫り他を行いました。

現場は先日、下見に行った都営小平霊園です。
都営霊園の場合は、字彫りなどの簡単な作業でも
簡易工事届けというものを提出して
届け出済みの証しとなる看板を現場に提示しなければなりません。

石塔は庵治石尺角、墓誌は根府川石です。

作業内容としては戒名の追加彫りと
墓誌の最初に彫られている仏様の戒名2霊への白入れ。
そして石塔文字内の洗浄となります。

まず石が濡れてしまう前に字彫りを行います。

字彫りが終わった戒名に養生して白入れを行います。

白が乾燥するまでの間に先に石塔の文字内洗浄を行います。
業務用の小型高圧洗浄機で行います。
これは非常に圧力が強く、一番絞った状態ですと
大谷石のような柔らかい石ですと吹っ飛んでしまいます。
洗浄前の文字内はこのように土ぼこりなどが溜まって黒ずんでいます。

高圧洗浄機をかけていきます。

洗浄後はこのようになります。

どうしても文字内の汚れはブラシなども入りにくいですし
無理をするとシマが細い場合等は破損する可能性もありますので
この方法ならそのような心配も無く安全です。

さて白入れをした部分も乾燥しましたので
白を入れる既存戒名の部分を洗浄します。
汚れの上から白を入れても剥がれやすくなってしまうのを防ぐ為です。

この日は非常に天気が良かったのであっという間に乾きましたので
周囲を養生して筆にて一文字づつ入れて行きます。

建立後間もない花崗岩系の石なら多少はみ出ても
スクレーパーで除去できるのですが
根府川石のような安山岩は表面に微細な穴があり
色素が入ってしまうので非常に気を遣いながら
ゆっくりと慎重に筆入れしていきます。

無事に終わりました。
天額部分も高圧洗浄をかけたので
非常に綺麗になりました。

コロナの影響等もあるので
まだ、納骨日は未定ですが
梅雨時なのでいつになっても大丈夫なように
作業を完了させました。