• たかが石・・・されど石・・・

地盤の状態やお墓を作った当時の工法等によっては
お墓が傾いてしまうことがあります。
通常の8寸角の石塔では石塔だけでも1.5t近くの重量になります。
状況によっては全て基礎から修復するのが望ましいのですが
ご予算などによっては難しいケースもあると思います。
その場合、急場しのぎではありますが方法はあります。

一例をご紹介します。

このケースではお墓が右に傾いています。
黒御影で9寸角スリン付きですので台石の芝台まで含めると
2t近くの重量となります。
周囲は田んぼに囲まれていて
微妙ですが外柵から納骨堂、石塔と全てが傾いています。
周囲のお墓も左右前後へと微妙に傾いていて
通路等もひび割れや傾斜ができています。
この共同墓地の造成時からの問題と思われます。

ただ、全部を修復するご予算は無いとのことでしたので
石塔の傾きだけ直すという作業になりました。
まずは既存の石塔を解体します。

 

その後、納骨堂の上にベースを打ち直します。

 

硬化後にお墓を組み直します。

周囲の化粧砂利も追加して綺麗になりました。
これでとりあえずは傾きも気にならなくなりました。

本来であれば全て直した方が良いのですが
田んぼの脇にある墓地の為、基礎工事だけではおそらく無理でしたので
D-box等の地盤改良を墓地全体で行わなければならず
大きな修復工事になってしまうので
とりあえずは傾きだけでもという事でした。