他に類を見ない独特の表情を持つ石
そして世界的芸術家のイサムノグチが愛した石。
それがこの伊達冠石(だてかんむりいし)です。

数十年前に香炉だけでしたが
この石を使った事があります。

また写真が無いのですが
この石を加工した事がありますが
ノミを入れた時の音が
まさに鉄を叩いているような
耳に響く金属音だった事を
今でも覚えています。
採石場に向かう途中に
この伊達冠石をレイアウトした広場というか
公園のような場所が。

ちょっとイギリスのストーンヘンジを思わせるレイアウトですね。
そして竹林の中に宝塔を彫り込んだものもレイアウトされています。




案内してくださった方の話ではないですが
まさに「見せ方」だと思います。
では岩石採取標識から。
まずは採石業務を行なっているのが
大倉山スタジオ(株)さんになります。
先代社長の時は山田石材計画(株)と言う社名でした。
採掘場所は宮城県伊具郡丸森町になります。
以前ご紹介した。みちのく銘石エースの
「磐梯御影」と同じであります。
同じ丸森町内でこれだけ違う
種類の石が出てくる不思議さですね。

石種は深成岩の斑れい岩になります。
色調は非常に深い焦げ茶色と言えばよろしいでしょうか?
以前は「泥かぶり」という通称名で通っていましたが
今回、丁場見学させていただいて解った事が!
厳密にいうと同じ丁場から出ているのですが
この「泥かぶり」と「伊達冠石」は
原石の状態がまるで別物だったという事です。
正直、これは自分でもびっくりしました。

こちらがいわゆる「伊達冠石」です。
そしてこちらの玉石!

これが「泥かぶり」になるそうです。
んん?? どーゆー事?
説明を受けた時に理解できませんでした。
この秘密がわかる場所へ案内してくださいました。
こちらです。

土の中に玉状の石が見えると思います。
この玉石の表面が玉ねぎの皮が剥けるように
剥がれて玉石になっていくそうです。
そしてこの玉石の層の下に先ほどの
伊達冠石の柱状節理の岩盤が出てくとの事でした。
ぶりのような出世魚じゃないですけどね。


なんでもこの地域は過去(と言ってもはるか太古の昔)に
2度ほど海中に沈んでいるそうです。
その時に塩分を含んだ海水が混じり込み
石の内部の鉱物と反応してこの色調になり
表面が玉ねぎの皮がむけるように玉石状になっていくという
まさに奇跡的なプロセスがこの石を生み出していたのでした。
丁場近くの工場も見学させて頂きました。




この他に類を見ない性質や生成状態を利用したものが
たくさん展示してありました。
こちらは恐らく内部に照明を
入れるのではないかと思います。

同じ形が2つとない状態から
作られるお墓になりますので
ある意味本当に自分だけの
オリジナルとなります。





他のお墓とは差別化をと思われる方には
非常に強力なアイテムの一つとなる
石種だと思います。
この石に関しての詳しい情報は↓からどうぞ!