• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
盆明けからお彼岸までの納期で
施工させていただいた墓所改修工事となります。
3回に分けてとなります。
最初は現場に入る前の下ごしらえとなります。

現在はほとんどの石材店が
問屋さん又は商社等に図面にて発注して
入荷した物を施工するケースが多いと思います。

特に輸入材の場合は梱包されてC国から入ってくるのが
ほぼ9割以上だと思います。
ただ、近年ではその入荷された梱包状態のまま
現場に入る同業者の多さにちょっとびっくりしてしまいます。
特に都営霊園では通路に木枠梱包のまま置いてありますからね。

当然、指定通りの寸法等で作られているはずなのですが・・
性格的に必ず自分の目で確かめないと気が済まない部分が
悪い意味で職人気質なのでしょうか(笑)
各部材を寸法、矩(かね)【直角度】の具合や
左右の無い部材の場合は石目やムラ等が目立たないようにと
考えながら合口やアンカーの口穴加工をしています。

今回は近年増えてきている石種の一つで
カンボジア産のOW-01と言う石になります。
昔、かなり人気のあった中国福建省産のG614に
似たような石目です。

外柵部材の中で一番設置面積が少なく
安定性が少ないものといえば
塔婆立てになると思います。
と言うことで下端に口穴を開けて
ステンレスピン(今回は12∅ですね)を差し込む加工をします。

口穴加工が完了しました。
ここに長さ3寸(約9㎝)のピンを仮入れします。

当然、この柱が建つ部分にも口穴加工をします。

基礎との接合部になる下端は
施工時にモルタルが食いつくように
荒らしをかけます。
(日差しきつくてパラソル内なので見にくいと思います)

補強の為のステンレス金具を取り付けるための
アンカー用の口穴加工も行います。

そして新規になる芝台(石塔の台石部分)は
2枚合わせなので開いたりしないように
ステンレス製の4寸(約12㎝)のかすがいを埋め込むための
穴掘り及びみち切りを行います。

口穴、みち切り後に仮入れして確認します。

この梱包バラして、寸法等の検品して
下ごしらえしてと言う作業で約1日かかっています。
(暑かったので実際は1日半です)

木枠梱包のまま現場に搬入して
下ごしらえもせず施工していく。
まして寸法等の確認もせずに間違っていたり
破損があったらどうするんだろうと
人ごとながら首を傾げてしまいます。

う〜ん 古いのかなぁ。