• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
思い出に残る墓所が完成しました。
みちのく銘石の「はなつかみかげ」にて外柵。
そして、みちのく銘石の「磐梯御影」で石塔、墓誌。
色々と感慨深いものがあります。
完成までを振り返ります。
基礎打設から約1週間しっかり養生後に
型枠を外します。

型枠を外した後、地墨を打ちます。
現場にカニクレーンを組んで外柵を組みます。
モルタルでの施工となりますので
モルタル接着増強剤を塗布して
施工していきます。

石と石の接合部は石材専用接着剤で
施工していきます。

下ごしらえで開けた口穴にアンカーを打ち込み
ステンレス補強金具でしっかり固定します。

納骨堂は密閉性が高くなりますので
お骨の瓶の中に水が溜まりやすくなりますので
納骨堂に換気口を取り付けます。
納骨堂内の空気を循環させることにより
結露を少しでも防ぐ為に取り付けます。

ちなみに外側は雨水の侵入を防ぐため
ルーバー付きになっています。

石塔の台石である芝台にかすがいを埋め込みます。

石塔の施工には【泰震】を使い施工します。

お墓の脇の部分は雑草防止の為に
舗装砂を施工します。

敷石、砂利を施工し施工完了となります。

偶然ではあるのですが左隣は当社で約18年前に施工したもので
外柵が「はなつかみかげ」石塔が「吾妻御影糠目」です。
この「吾妻御影糠目」も現在では採掘されていません。
その隣に今回は「はなつかみかげ」と「磐梯御影」の組み合わせで
施工させて頂きました。

実は、閉山してしまった(株)はなつか の工場長が
今回、製作してくださった(株)八巻石材工業に懇願され
行かれていたのですが、この仕事を最後に
退職されたそうです。

自分にとっても閉山してしまっている
この「はなつかみかげ」を使う仕事は
おそらく最後になると思います。
何回も山にお邪魔した事や
震災の時の事など
色んな思い出が走馬灯のように蘇ります。
石が限りある資源である事を思い知らされます。

先日、無事に納骨及び開眼供養が執り行われて
引き渡しが完了いたしました。

今回、この組み合わせを選んでくださったお客様
そして製作加工をしてくださった(株)八巻石材工業の皆様に
本当に感謝です。
ありがとうございました。