こんにちは。
木村石材の木村 希です。
現在取り掛かっている現場の既存階段に
手直しをかけました。
先日、基礎工事を行う為に既存の階段を外しました。
4尺×10寸×6寸の階段が3段です。
石種はよ〜く見たら白河石でした。
今までは基礎も、ぐり石もなく
直接、土の上にそのまま施工(?)されていたので
土と長年の汚れと、コケが付いていましたので
まずは高圧洗浄をかけます。
立ち上がりと天場には一応、小叩き仕上げになっているようでしたので
その部分を手直しすることにしました。
また天場部分は中央部分にはビシャン加工をかけることにします。
墨出しをしてビシャンをかけていきます。
ビシャンとはピラミッド状になったもので叩いていきます。
滑り止めの効果もありますので最適だと思われます。
次にビシャン加工した周囲と立ち上がり部分に
小叩き仕上げをかけていきます。
結構、大きい部材でしたので非常に疲れました(笑)
でも、せっかく取り付け直すので
手をかけるのは当然だと思います。
以前、大谷石の外柵を補修した営業系の石屋さんが
切ったままの状態で組んでいて、階段の面取りすらしていないものを見ました。
う〜ん・・これじゃあブロックで組んでるのと変わらないし
施工している人に聞いたら、道具も使ったことないし
手加工なんか出来ないとの事。
(じゃぁなんで大谷石の補修の仕事を受けるの?)
元々の1段目はちゃんと矩場とってビシャン加工してあるのに
上に補修した物はダイヤ切削したままの物を組んだだけです。
これじゃぁ・・・施主の人が可哀想と思いました。
来週にはこのコロナの状況ですが無観客開催で
愛知県にて技能グランプリが開催されます。
これは規定時間内に手加工で仕上げていく物なので
見るだけでも勉強になるので毎年行っていたのですが残念です。
我が埼玉からも技能士会の仲間が出場します。
今は、御影石の加工された物を組むだけの石屋がほとんどですが
昔は、石屋は手加工で作っていたものです。
ただ、実際には自分も加工メーカーや商社に頼んで
作ってもらっているので偉そうには言えませんが
自分で仕上げられる物ぐらいは、
手をかけていきたいと思っています。
ただ、技能グランプリに出場している選手の人達ほど
早く、上手くは出来ないので時間がかかるのがネックですが・・・・(悲笑)