• たかが石・・・されど石・・・

こんにちは。
木村石材の木村 希です。
夏も本番になりまもなくお盆も近づいて来ました。
お盆に合わせてお寺さんにてお施餓鬼が行われますが
お施餓鬼ってわかりますか?

本来は施餓鬼会(セガキエ)となります。
イメージ的にはお盆の行事のように思われますが
お盆とは別の行事の一つとなります。
地域によっては五月の連休に行う所などもあります。

ではこの施餓鬼会とはどういう意味があるのでしょうか?
仏教の世界では人が亡くなると因果応報(いんがおうほう)と言われるように
生前の功徳によって次の六道世界に振り分けられると言われています。

  1. 地獄(じごく)
  2. 餓鬼(がき)
  3. 畜生(ちくしょう)
  4. 修羅(しゅら)
  5. 人間(にんげん)
  6. (てん)

この六つの世界です。
その中で『餓鬼』とは生前に欲張りで嫉妬深い人が陥る世界で
様々な欲求不満により決して満たされる事のない
己の欲求の炎によって自身の身を焼き、常に飢えと渇きに苦しむ亡者の世界です。
『餓鬼』の世界では物を食べても喉が針のように細くなって飲み込めなくなったり
唇が縫い付けられて開かなかったりだけでなく
食べ物や飲み物を持った途端に、欲望の炎で手の平で燃え尽きてしまいます。

このような『餓鬼』に飲食(おんじき)を施して救い出すのが
字の如く「餓鬼に施す」と書いて「施餓鬼」となります。
自分の力ではその苦しみから抜け出す事の出来ない『餓鬼』にとっては
施餓鬼会が唯一の救いになるわけです。

生前に好き勝手を行って『餓鬼』の世界に陥った者に対しても
代わって善行を積んで、仏様の慈愛によって
救いの手を差し伸べる事が生前の功徳に繋がる訳です。
またこの功徳が亡くなったご先祖様に対してもつながります。

普段から我々人間も含めた全ての生命に
気を配る優しさと食べ物を大切にする事を
再認識する良い行事の一つと思います。