先日、入荷した材料ですが
その部材に下ごしらえを行いました。
特に一段目は打設した基礎コンクリートの上に乗りますので
下場等をノミで荒らしてモルタルの付きを良くします。
現場の基礎の方は墨出しして、設置位置を荒らしてあります。
塔婆立ての柱には補強用のステンレスピンを入れるので
その口穴も開けます。
また、合口部分に接合するステンレスアンカーの口穴も加工します。
石塔の台石になる芝台は2枚合わせとなりますので
ステンレス製の5寸(15㎝)のかすがいを取り付ける為
穴掘り、みち切りを施して仮組をして確認します。
この辺りは石張りの技能検定時の練習がタメになっていますね。
最近では仕入れ先にこの辺りの作業まで全て行わせて
現場にて組むだけという石材店が多いようですが
自分で手を入れるという事は必要だと思っています。
寸法等の検品も兼ねますし
何よりも技能士資格を取った時に
お世話になった親方からも言われたのですが
「自分でノミを入れてその石のクセを肌で感じろ!」と。
ここで言う「クセ」とは
石それぞれが持つ、硬さ、粘り等のことです。
同じようにノミを入れてみても
大きく剥がれる石もあれば、粉になるように細かく飛ぶ石もあります。
このようにどんな石種でも特徴が微妙に違います。
これは切削、研磨をするとさらに微妙に違ってきます。
早い段階で光(光沢)がでる石もあれば
表面に「やわらかい」部分と「硬い」部分が混在する石などは
研磨の下地を作る時注意しないと、平面が取れなくなってしまいます。
石はやはり奥が深い物です。
だから石が好きなのかも知れませんけど。