岡山県にある和意谷池田家墓所です。
ここには1から7のお山と言われるお墓がそれぞれの山にあります。
正直、全てを回ろうとしたら1日かかってもどうかという山道です。
その中でも駐車場から一番近い3の山に行ってきました。
30分以上、非常に歩きにくい山道を登ってやっと着きました。
ここにあったお墓が凄かったですね。
一般の人だとその部分は不思議に思わないかも知れませんが
我々石屋の立場からすると感心してしまいました。
それがこちらです。
何が凄いってこのお墓「一つ石」なんです。
そう!一個の石から出来ているんです。
この見上げるような大きさなのに。
通常は、このような物の場合は台石と竿石を別々に作り
台石を大入り加工(柱の形に凹ませた穴を掘る)に竿石を差し込むのですが
これは違います。
一つ石と言うことは、最低でも台座石の角がある石から竿の太さまで削り取る訳ですから
とんでもない労力が必要となります。
回りの囲いの部分もかなりの長尺の1本物で作られています。
この石もそうですね。
現代であれば、例えばヘリコプター使うとかも出来ますが
このお墓が作られた時代だとそれは当然無理ですし
登ってきた山道の細さから考えても
牛や馬に引かせるにしても一日かかってもどうかという状態です。
一緒に、見に行った親方とも話したんですが
おそらく、大きな石の塊をここまで引き上げて
この場所で作ったか、出来上がったものを引き上げたか・・・
どちらにせよ大変な労力となるわけですから
いかにこの池田家の絶大な力があったかという証拠にもなるのかなと
感心してしまいました。